DAY 23「20 minutes noodle」
3/15 DAY 23 from Pongaroa to Masterton
とうとう地面からの冷気が伝わってくるようになった。これはさすがにまずいのでMasterton(マスタートン)に着いたら梱包用のマット(52)を買うことにしよう。今日も雨が降っている。空は晴れという概念を失ってしまったようだ。さらに今日は冷たい風が吹いていてよくない。
9時に出発。昨日General storeのおばちゃんがMastertonの手前のIhuraua(イフラウア)には店があると教えてくれたので、そこまで行く予定だ。今日の道も何ら変わりはない景色。まあ、走りやすいので不満はない。時折、開けたところに出ると逆風にやられる。
3、40kmほどこいで、飯にしようとクッカーを取り出しコンロに火をつけようとすると、強風の影響で圧電着火が効かない。ならばとマッチを取り出して火をつけようとするが、湿っているのか全くつく気配がない。予備のマッチがどこかにあるはずだったが、荷物を漁っても見つからない。さて困った。飯が食えないぞ。風の弱まるのを待つかどうか、などと考えながら、ふと何の気なしにもう一度圧電着火を試してみると、今度は火がついた。しかし、それもつかの間、次はボンベがガス切れ。新しいやつを荷物の底から引っ張り出し、またまた苦労して火をつける。そこからも、風のせいでお湯が沸くのに時間がかかり、2 minutes noodleは20 minutes noodleとなってしまった。
気を取り直して再出発。雨はやんだが、風が強いのと太陽が隠れているのとでとても寒い。そんな中を無心でこぎ、Ihurauaに到着…何もない。なんで。まさか、聞き間違えたか。いや、そんなはずはない。MastertonまでGoogle Mapには他の地名は載っていなかった。なので、この先はMastertonしかないし、音的に他に間違う地名があるはずがない。しかし、何度見返しても、そこはIhurauaだし、周りにはただ農場があるのみである。道端に寝るのも嫌なので、Masterton行きを決める。あと30kmほどあるが、僕の消極的な感情としては、体力的な問題よりも、むしろ今日でこの走りやすい道とお別れしなければならないということに名残惜しさのようなものを感じていた。そんなことを思いつつ走るうちに30kmはあっという間に過ぎ、Mastertonに到着。町の入り口にHenley Lake Park(ヘンリー・レイク・パーク)という、大きな池のある公園を見つけたので、そこを宿にする。
早々に飯を食って寝た。
走行距離: 88km 計: 1287km
脚注
(52)梱包用のマット:地面からの冷気を遮断する手段として機能面でも経済面でも最強である。
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