べっさんのニュージーランド自転車旅行記

ニュージーランド走ってきました

DAY 12「死にそうな山岳コースとちょっとのホームシック」

3/4  DAY 12  from Hicks Bay to Tikitiki

 朝、目覚めると、空はもうすでに明るかった。朝7時。朝間詰めを逃したが昨日の晩からかなりの強風が吹いており、どのみちプラグは投げられそうになかったのでまあいい。そういえば昨日の晩自然の呼び声で外に出ると満点の星空で、思わず見とれてしまった。天の河がとてもきれいに見え、それはもう美しかった。

 ということで今日はスロースタート。飯を食って小物を釣る。相変わらずササノハベラっぽい奴が釣れる。時折、大きな魚が浅場にベイトを追い込んでいるのが見えるので小型のミノーを投げ込んで反応を期待する。チェイスはあるがバイトに持ち込めないのは僕の力量不足である。

 そうこうしているうちに出発の時間になり、結果Hicks BayでKingfishをキャッチすることはかなわなかった。もっとも後半はまともに釣りをしていなかったのだが。General Storeでモバイルバッテリーを回収し、出発。今日はまた一段と増して山岳コースである。いや、まじで死ぬかと思った。まるであえて山の険しいところを選んで作られたかのような道路に、悪態をつきながらも、何とかTikitiki(ティキティキ)に到着した。Tikitikiは海から少し離れた川辺の村で、あたりには牧場が広がっている。こういうところにはキャンプのできるところは少ない。12日目だし、そろそろ宿に泊まってもよいと思うのだが、Motel(モーテル)(39)B&B(ベッド・アンド・ブレックファスト)(40)も、Backpackers(バックパッカーズ)(41)も見つからない。どうしようかと、Postoffice兼Bar(バー)の前で途方に暮れていると、中からビール箱を抱えて出てきたおっさんが、中の人に頼んでみたらというので、ダメ元で聞いてみるとこれが正解だった。なんと庭にテントを張らせてくれるというのだ。しかもシャワーも浴びていいという。1週間ぶりのシャワーにありがたい限りである。

 Barはなかなか雰囲気のいい店だ。貧乏人ながら2.50ドルの炭酸飲料を買って宿代代わりとする。汚れたクッカーも洗わせてもらった。

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Te Araroa(テ・アラロア)の Four Square では生きた 2 枚貝が売っていた

 さて、1か月ちょっとの旅もいよいよ中盤に入るわけだが、ここにきてなんとなくホームシック気味である。まあ、初めての長期間の海外滞在で、しかも野宿をするわけだから、ホームシックにならない方がおかしいと思うが、新しい世界での新鮮味を味わう期間から抜け出た頃ということだろう。ホームシックといっても帰宅願望が切実にあるわけではなく、ただ、なんとなく、ああ、日本に帰ったら熱々の風呂に入れるなあ、とか、お布団の上で寝られるよなあとかいうことをふっと考えてしみじみとなる感じである。まあ、こんな感じもあと1週間もたてば消えるだろう。なんせ帰りの飛行機は3/29と決まっているのだし(変更するとなれば3万円ほどの損失が出るし、乗り継ぎの条件も悪くなるかもしれない)、そのうちChristchurchのホテルもとる予定だから、非常時を除きこの旅程は変えられないのだ。いろいろ考えても無駄ということである。それでは、明日に備え、寝ることにしよう。

   走行距離: 45km 計: 615km

 

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ウォーターシューズを片足どこかに落としてきてしまったようである。気に入っていたのに…

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Tikitiki の教会の門。マオリの文化との融合が見られる

脚注

(39)Motel:車で旅行をする人のためのホテル

 

(40)Bed & Breakfast:素泊まり+朝食付きのホテル

 

(41)Backpackers:Backpacker(バックパック1つで旅をする人)などが泊る共同宿

 

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