べっさんのニュージーランド自転車旅行記

ニュージーランド走ってきました

プロローグ「オークランド上陸」

2/20 from 広州白雲国際空港 to Auckland International Airport

 今日は、忙しい1日であった。飛行機は予定時刻より1時間も早くAucklandに到着した。まずは一つ目のミッション、入国審査と税関検査だ。入国カードに記入した通り、検査の対象は釣り道具(水に触れているから)と自転車、キャンプ用品(土が付着している可能性から)であるはずだったのだが、釣り道具は海用だから検査しなくてOK、自転車もマウンテンバイクとかじゃないし、almost(ほぼ)新品だというと検査しなくてOKとなって、結局調べられるのはテントだけでいいという。厳しいと聞いて構えていた割には、かなり楽なものとなった。

 こうしてAucklandの地に降り立った僕は、まず空港で地図を探した。まず向かったのはi - SITE(4)という観光案内所的なところ。ここでCity Centre(中心街)に向かうSky bus(スカイバス)のチケットを買うついでに地図のことを聞いてみたが、知らんと言われた。次に、その隣にあるRELAYという、見た感じコンビニっぽい店の店員に聞くと、ここにはないが、上の階の店の方がここより大きいから、もしかしたらあるかもしれないといわれて、上に上がろうとするのだが、一度も来たことのない場所で、しかも50kgを超える荷物をえっちらおっちら運びながら移動するのは骨が折れる。

 どっから上に上がれるんやろと歩き回っていると、ちょうどそこに道案内のおじいさんが、お助けしましょうか、と現れたので、上に行きたいねんと伝えると、じゃあ、あれ使うといいよ、”You can see the left.”と明らかに右手の方向を指して言う。おっさんそれ右ちゃうの?と思考停止していると、おいでなぁと連れていかれた先は”LIFT” なんとエレベーターであった。それでかと、おっさん俺「左」って聞こえてん(5)で、右向いて左っていうからとしばし2人で爆笑した後、上の階に上がって、ちょっと大きめというRELAYを見てみたが、そんなに大きくないし、探し求めていた地図もなかった。残念。

 まあ、とりあえずCity Centreに行ってホテルに荷物を預けて買い出しにでも行くか、と気を取り直してSky busの乗り場に向かい、と思ったらそこは降り場で、乗り場は空港のもう1つの端だったのだが、何とか乗り場について、案内のおばちゃんにKiwi International Hotel(キーウィ・インターナショナル・ホテル)はどこで降りたらいいの?と聞くと、5番のバスで最初に止まるとこやで、と教えてもらい(ていうか何番とかいろいろあるのも知らなかった)、バスに乗ること40分近く。バス停を降り、は?これどこ行ったらええねんと思って2、3歩歩くと、ホテルの裏口的な所を発見。直ちに潜入してみると、裏の受付みたいなところがあり、そこにいたお姉さんに、すいません、フロントはどこですか?と聞くと、え?何言うてんの?ここがフロントな(笑)とまたまた受けをとってしまった。Kiwi International Hotelは思ったよりさびれたホテルらしい。まあ、野宿に比べれば全然ましなので不満はない。

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City Centre

 二つ返事で荷物を預かってもらい、街に繰り出すのだが、携帯が使えないので適当に歩いて買い物をすることになった。僕は知らない土地でいくら適当に歩き回っても、太陽を頼りに方角を把握していれば、絶対に迷わない自信があったが、ここで1つ誤算があった。そうだ、南半球では太陽は北に昇るんだった。(6) 一瞬で迷った。迷いつつも、その場その場で目の前に現れた店で買い物をし、(ガスボンベを探すのに少々手間取ったが)何とか戻ってきたが、チェックインまでまだ時間がある。Burger King (バーガーキング)で5ドルのセットを食べ、Wi-Fiを使い倒し、Aotea Square (アオテアスクエア)でカモメとドバトとスズメを観察し、Myers Park (マイヤーパーク)で日光浴をして、ようやくチェックイン。しかし、チェックイン後もやるべきことはたくさんあるのだ。自転車を組み立てる。前後のディスクローター(7)と後輪のリムが若干ゆがんでいて、前のクイックリリース(8)のシャフトの先端が曲がっている以外は問題なかった。いや、結構問題だ。まあ、でもこれぐらいの犠牲は仕方ない。リムは置いといて、クイックリリースのシャフトはペンチで曲げ直しておいた。

 なんやかんやで、自転車を組み立て、荷物をまとめたのが午後6時。でも、サマータイム(9) だから、太陽はまだガンガンに照り付けている。日が暮れ始めてからもう一度街に出向き、10ドルのKebab Comboを、結構気に入ったMyers Parkのベンチで夕涼みしながら食べ、宿に戻った。

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Myers Park

 

脚注

#New Zealandは自然を観光資源としているため、水際でのBio Security Check(バイオセキュリティチェック)は、かなり厳しいというのが一般的な認識である。

 

(4)i-Site:New Zealandの公式観光案内所。中規模程度の町には必ずある。

 

(5)left(左)とlift(エレベーター):Kiwi English(ニュージーランド英語)の特徴の一つにi音とe音の転置がある。したがって、慣れないうちはliftはleftに、leftはliftに聞こえてしまうのである。

 

(6)太陽から方角を割り出す:これはずっと北半球で生活していた人間にとってはかなり違和感のあるものとなる。無意識に太陽のある方向を南と認識してしまうからである。

 

(7)メカニカルディスクブレーキ:自転車のブレーキの一種。金属製の円盤(ローター)をパッドで挟み込む機構で、制動性と制御性に優れているため、マウンテンバイクに多用される。

 

(8)クイックリリース:ホイールを工具を使わずともワンタッチで外すことのできる機構。スポーツタイプの自転車では必ず使われている。

 

(9)サマータイム:summertimeと言って、夏の定められた期間、帰宅後に余暇を楽しめるように平常時の時間より1時間時計を早めるシステム。daylight saving time ともいう。

 

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