べっさんのニュージーランド自転車旅行記

ニュージーランド走ってきました

DAY 2「ロードキルの話」

2/22 DAY2  from Kawakawa to Thames

 今朝は夜露がひどく、テントも何もかもがびしょびしょになってしまった。朝6時に起床し、ご飯とスクランブルエッグとフルーツポンチを食べながら、そろそろ野菜も食べないといけないと思っていた。とりあえず自転車にまたがり、Thames(テムズ)あたりを目指す。近くのキャンピングカーの夫婦と朝の挨拶をし、日本のどこから来たの、という問いに、大阪と答えると、大阪といえば○○大学の○○(多分教授)は私の知り合いなんだよと言われるも、肝心の固有名詞が聞き取れず、朝から重要なフラグをへし折った。

 出発してすぐに道は山へ入り、その後も、忠実に地形の変化に沿うように作られた道路(14)のおかげで、序盤からかなりタフな走りとなった。とりあえず食料を調達しなければならないので、The Pink Shop Kaiaua(ピンクショップ・カイアウア)という、いかがわしい名前のお店(普通の店です)で、パンやら缶詰やらを購入し、道端の農家の無人販売でブドウとズッキーニを買った。

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雲間から日が差し込む

 その後、再び走り始めるが、今度は打って変わって平坦で単調な道が続き、これはこれで面白くない。途中、野うさぎを見かけて心がほっこりとなったが、その数百m先で轢死したやつを見てなえた。思えば、NZは本当にロードキルが多い。種類はイタチのような小動物や、ハリネズミ、うさぎ、他には大小さまざまの鳥である。今しがた抜いていった車がひいたのではないかというような真新しいものから、もはや原形をとどめず、毛と骨だけになったものもある。これらは回収されることなく道路脇に放置されて風化を待ち、やがて自然に帰っていく。

 そんなものが1km進むごとに2、3回現れるものだから、楽しい気持ちでペダルを回していても、死体を見るたびにそのテンションがやや下がり気味になる。そして、自分もああなりはしないか、と車が時速120km(15)で横を抜かしていくたびに思うのだ。

 Thamesに着いたのは午後4時前。ところが、この町は住宅街で、泊るところがなかなか見つからない。街はずれの角地の公園を拠点とするも、どうも目立ってよくない。とりあえず、荷物を置き、水を手に入れようと町のアーケードを歩いていると、中国人の経営するテイクアウトがあったので、こういうところは水をくれないよなと思いつつダメもとで頼んでみると、やっぱり断られたが、水が欲しいなら海辺の公園に行けと言われたのでそちらに行ってみた。残念ながら水はなかったが、代わりに泊るのにいい場所を見つけたのでそちらに移動した。相変わらず遠浅で、釣りはできなかった。早く釣りのできる海へ行きたいものである。

   走行距離: 74km 計: 147km

 

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庭先のアジサイ。でかい

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海辺にテントを張る

脚注

#NZは上空のオゾン層が薄いため、紫外線の量が日本と比較しても数倍高いとされている。そのため、日中は暖かくても夜になると急激に冷え込む。また、紫外線対策は必須である。くれぐれも日サロ感覚で肌を焼かないように。

 

(14)道路のアップダウン:NZでは道路建設の際に山を切り崩すという概念がないのか、道路は驚くほど地形の変化に従って作られている。結果、アップダウンの激しい道が連続し、決して自転車が走りやすい道とは言えない。

 

(15)カーブの制限速度:NZの一般道の制限速度は郊外で時速100kmにもなる。町に近くなるにつれて70km、街中で50kmとなる。これとは別にカーブの制限速度が設けられており、その曲率半径の大小によって15~85kmの各制限速度が割り振られている。下1桁が5という中途半端な数字である理由は謎であるが、これによってどの程度のカーブか判断できるので大変便利である。

 

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